アート・ロックという言葉をご存じですか?
私がロックを聴き始めた1970年代には、日本では単に「ロック」と呼ばずに「ニュー・ロック」と呼ばれていたと思います。別に「オールド・ロック」があるわけではないのにです。
1960年代後半には、日本では「アート・ロック」というジャンルのロックがあったようです。直訳すれば芸術的なロックの意味ですが、分類上は「ニュー・ロック」とほぼ同義なのだそうです。
それまでのいわゆるポップス=ポピュラー・ソングというのは、ラジオ、とりわけAMラジオでかけてもらえるように2-3分台の長さのシングルが全盛でした。それ以上長いとラジオでかけてもらえなくなる可能性が高いからです。
ところがテレビやFM局が普及する時代になって来るとこのシングルの枠にとらわれず、アルバムで勝負するロック・アーチストが沢山出て来たのです。
代表的なアーチストとして、、クリーム、ジミ・ヘンドリックス、ピンク・フロイド、ジェファーソン・エアプレイン、フランク・ザッパ、ドアーズ、ヴァニラ・ファッジ、アンボイ・デュークス、ブラインド・フェイスなどの名前が挙げられます。
また第1期のディープ・パープルなどもこのカテゴリーに分類されていたようです。
1970年代に入ると、さらにこの傾向を強めた“プログレッシブ・ロック”(直訳すれば「前衛的なロック」)と呼ばれるロック・グループが台頭して来ました。主なグループとして、エマーソン・レイク&パーマー、イエス、キング・クリムゾン、ジェネシス、ムーディ・ブルースなどが上げられるが、元々ピンク・フロイドを担当した日本のプロデューサーが呼び始めた言い方のようで、こちらも日本以外では通用しない呼び方です。
