大ヒットした曲が名曲とは限らない
大ヒットした曲がすべて名曲といえるかといえば、そうでない場合もたしかにあります。
たとえば西城秀樹さんが1979年に発売した「「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」というシングル曲は80万枚以上も売れ、野口五郎さん、郷ひろみさんと並び当時称された新御三家が発売したシングルで最高記録となる大ヒット曲となっています。
若い方でもY.M.C.A.の振り付けくらいはご存じなのではないでしょうか?
でも、そもそもYMCAってなんだかご存じでしょうか?
「Y.M.C.A.」(Young Men’s Christian Association)とは、キリスト教青年会による若者(主に男性)のための宿泊施設のことを指すものであり、この曲の題材となっている『若者』とは関係ないのです(もっとも、西城さんは当時出演した歌番組の中でYMCAとは「Young Man Can do Anything」の略だと説明していますがこれはこじつけですー“do”のDはどこ行ったんかーい!?)。
本家のヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」は1978年に発売されて世界でのシングル売上は1000万枚を超えた大ヒット曲となり、結局ヴィレッジ・ピープルの最大のヒット曲となっております。歌詞の内容はY.M.C.A.に泊まりにいくと楽しいことがいっぱい待っているよという他愛のないものですが、ノリの良さとディスコでの踊り良さが受けてヒットにつながったと推測します。
誤解がないようにお断りしておきますが、私はLGBTに偏見を持つ者ではありません。同性愛者だとか両性愛者だからというような差別感情は持っておりません(個人的にはストレート・アライです。特に表立って支援はしていませんが)。ヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」がなぜ大ヒットにつながったのかは分かっていません。ひょっとすると世界中の多くの同性愛者のかたがたに支持されたのからかも知れませんが、個人的にはなぜここまでの大ヒットになったのかは今の段階では正直疑問の1曲です。
このグループは自分たちで曲を作ることがほとんどなく、他のアーティストのレコードを片っ端から聴いて、今まであまり世に出てなかったような隠れた名曲を探し出してカバーするのを繰り返していたグループです。
さて“Joy To The World”はアメリカのシンガーソングライター、ホイト・アクストンという人が子供向けのテレビアニメの特別番組『The Happy Song』のために書き下ろしたが、番組が制作中止となったため、スリー・ドッグ・ナイトに提供された曲とのこと。
歌詞を訳すと、こんな感じになります。
ジェレマイアは飲んだくれだった
俺のマブダチさ
酔っ払った奴の言うことは一言もわからなかったが
俺も奴のワインの相伴にあずかったのさ
奴はいつも最強のワインを持ってやがるんだ世界中の誰もがハッピーなればいいのにさ
男の子も女の子もみんなに喜びを!
深海に棲む魚にも喜びを!
そしてアンタにも俺にも幸せと喜びを!
一読すれば世界平和を願ったハッピーな歌のようにも思えますが、前段の部分は単なる酔っ払いが酔って浮かれているだけで、酔っ払った勢いで「なんでもハッピーになれよ、こんちくしょう!」みたいなノリです。実際も歌い方がおちゃらけで茶化した雰囲気で、いわゆるパーティー・ソングのノリです。
それが1971年に全米チャート1位を獲得し(ビルボード誌では6週連続トップ、1971年の売り上げ年間1位となった)、全米だけで当時750万枚以上の売り上げを記録し、アメリカでそれまでの市場最高記録となっています。

